電気設備と資格

電気工事士の仕事は多岐に渡るため、数多くの資格を取っていた方が仕事の幅を広げられます。

電気の資格と種類

電気設備設計を行うための資格は基本的に存在しませんが、電気設備の技術を高めるため、各種法規を理解するため、電気の資格を取得するのは望ましいことです。電気の資格試験を通して、電気設備に関する知識を高め、品質の高い電気設計を行うための継続的な努力が求められます。ここでは電気設備に関連する資格と、その資格の概要について解説します。

第1種電気工事士(国家資格)

電気工事士は「第1種電気工事士」「第2種電気工事士」に分かれます。

第1種電気工事士を取得すると

電力会社などの電気事業用の電気設備を除き、ほとんどの電気設備の工事を行うことができます。担当する仕事の制限がなくなるため、電気工事士としての能力が最大限活かせます。電気工事士として最終的に目指すべき資格となります。※免状の交付を受けるには、5年以上の実務経験が必要です。但し、免状の交付前でも講習を受ければ、自家用工作物の低電圧部分の工事を行うことはできます。

電気工事施工管理技士

施工計画、施工図の作成、工程管理、安全管理など施工時の管理をするために必要な資格です。電気工事の施工を行う際の工事計画や施工図の作成などに従事する専門家で、国土交通省が定める国家資格。電気工事を行う場合は、施工日程や工事の計画や施工図の作成、工事の工程・品質・安全の管理が必要。こうしたあらゆる工程を管理するのが「電気工事施工管理技士」の仕事です。

合格者のみが受けられる「監理技術者」

難関資格ですが、合格者は講習と試験を通過すれば「監理技術者」の認定を受ける事ができます。「監理技術者」は公共工事に必ず従事しなければならない建設業界では、必要不可欠な存在。資格と併せて取得をしておけば、転職時に有用な資格となります。

資格取得の流れ

「第2種電気工事士」の資格取得の後は、さらにバケット車の操縦に必要な「高所作業車運転技能講習」や火災報知器のランプ交換に必要な「消防設備士」などのいくつかの資格取得を目指します。また同時に、多くの場合「第1種電気工事士」取得も目指します。これは電気工事士としては最高位の資格です。さらに電気工事士としての腕を磨いた後は、電気工事現場の責任者として必要な「電気工事施工管理技士」の取得を目指しましょう。経営に近いポジションで仕事を行うことができます。

電気主任技術者

電気主任技術者は、発電所や変電所、需要家の受変電設備など、事業用電気工作物や自家用電気工作物の維持・管理・運用を行うことが出来る国家資格です。電気主任技術者資格は「電験」という名称で呼ばれ、電気業界の登竜門として有名です。工業高校や専門学校の電気学科などでは、特に取得を推奨する国家資格です。発電所、変電所、需要家の受電設備などの電気設備維持管理・運用を行うことが出来る資格です。電気設備を設けている事業主は、工事・保守や運用などの保安の監督者として、電気主任技術者を選任しなければならないことが法令で義務づけられているため、社会的評価が高い資格とされ、電験(でんけん)と略称されることもあります。

第一種電気主任技術者

電気主任技術者の資格は第一種から第三種までの区分があり、それぞれにおいて認められている範囲で電気主任技術者として従事することが可能となります。電気事業法により、電気事業用及び自家用電気工作物の設置者は、電気工作物の工事、維持、運用の保安監督をさせるため、電気主任技術者を選任することが定められています。

取得難易度
合格率は5%前後と難関
転職優位度
電気主任技術者にしか携われない業務があるため、職種によっては必須資格として取り扱われることもあります。

第二種電気主任技術者

取得難易度

合格率は5%前後と難関

転職優位度

電気主任技術者にしか携われない業務があるため、職種によっては必須資格として取り扱われることもあります。

第三種電気主任技術者

第三種電気主任技術者になることで、50,000V未満の電気設備や、5,000kW未満の発電設備の管理ができます。例えば、電気設備の分野であれば、建物の電力を高圧で受電する場合、電気主任技術者が受電設備の維持管理を行うことが、法律で定められています。高圧受電設備は6,600Vで運用されていますので、50,000V未満の電気設備を運用できる第三種電気主任技術者免状を取得していれば、当該電気設備の維持管理が可能です。事務所、工場、店舗など、高圧受電を行っている施設は極めて多いため、これを維持管理する電気主任技術者は常に人材が求められ、非常に人気がある資格になっています。

  • 取得難易度
  • 合格率は10%前後と難関
  • 転職優位度
  • 電気主任技術者にしか携われない業務があるため、職種によっては必須資格として取り扱われることもあります。

電気通信工事担当者

電気通信ネットワーク工事、施工や電子ネットワークの運用などの監督責任者になるための資格です。電気通信回線と端末設備等を接続するために必要とされる資格です。情報通信の設備工事ができるだけでなく、保守や管理、工事の監督などの仕事にも携われるようになります。※資格の種類によって工事の範囲が変わります。

  • 合格率は20%前後。やや難易度の高い部類に入る。

一級建築士

一級建築士は、国土交通大臣の免許を受け、設計・工事監理を行う資格を有します。一級建築士でなければ、以下の建築物等の設計・工事監理はできません。

  • (1) 学校、病院、劇場、公会堂、集会場、百貨店の用途に供する建築物で、延べ面積が500㎡を超えるもの
  • (2)木造建築物で、高さが13mまたは軒の高さが9mを超えるもの
  • (3)鉄筋コンクリート造、鉄骨造等の建築物で、延べ面積が300㎡、高さが13mまたは軒の高さが9mを超えるもの
  • (4) 用途・構造にかかわらず、延べ面積が1,000㎡を超え、かつ、階数が2以上の建築物

構造設計一級建築士

建築士法改正により、「構造設計一級建築士」「設備設計一級建築士」が創設されました。この設備設計一級建築士という新資格により、設備設計者も建築全般の知識を問われるような流れとなりつつあります。公共性の高い建築物や大規模な建築物は、一級建築士でなければ、設計・工事監理をすることができません。

「構造設計一級建築士」
一定規模以上の建築物の構造設計を専門的に取り扱う資格者。一級建築士取得後、構造設計に係る5年以上の実務経験を経た上で、所定の講習を修了することにより、構造設計一級建築士となることができます。
「設備設計一級建築士」
一定規模以上の建築物の設備設計を専門的に取り扱う資格者。一級建築士取得後、設備設計に係る5年以上の実務経験を経た上で、所定の講習を修了することにより、設備設計一級建築士なることができます。